ナルル王国&ククリア王国のプレイ日記・創作のためのブログです♪
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episode1 ~エピローグ(5) 突然~
いつも見てくださる皆さま、ありがとうございます。

マルグレーテとハリーの話も5話目となりました。

幸せの絶頂にいるマルグレーテとハリー。
しかし、その幸せも有限のもの。
だから、この恋は美しいのでしょうか?


急展開の第5話、少し長くなりますが、よろしければ続きからご覧ください。




「速達でーす!」

「はーい。ご苦労様です。」

いつも通り、ハリーとの待ち合わせのために王宮前大通りに向かおうとしたマルグレーテ。
そのとき、郵便配達の方がマルグレーテの家を訪れて、1通の手紙をマルグレーテに渡しました。
誰からかしら?と思い、手紙の後ろを向け、差出人を見たとたん、マルグレーテの顔がみるみるうちに青ざめた。

そして、震える手で封を開け、中身を読み始めた。
そこに書かれていたことはマルグレーテが一番恐れていたことだった。
すべてを読み終えたマルグレーテはその場に座り込み、動くことができなくなった。

マルグレーテが恐れていたこと。
ついに、その日が刻々と迫ってきていたことを思い知らされる出来事だった。



その日の夕方。
恋人が来るのを心待ちにしていたハリーは、いくら待っても来ないマルグレーテを心配し、彼女の自宅に足を運んだ。

『コンコンッ』

「マルグレーテ、俺だ。いるのか?」

返事はなかった。ハリーがドアノブを回すと、鍵はかかっていなかった。

「マルグレー…!?おい、大丈夫か!?」

ハリーが家に入ったとき、マルグレーテはベッドに顔を埋めるような形で床に座っていた。

「マルグレーテ!大丈夫か?」

ハリーに無理やり抱き上げられたマルグレーテの目は赤く腫れ、顔は陶器のように白くなっていた。

「ハリーさん。。。
ごめんなさい、私。約束を破ってしまったのですね。」


マルグレーテは精気のない声でそう答えた。

「そんなの。どうでもいい!それより、どうしたんだ?病気か!?」

ハリーはマルグレーテの顔を覗き込みながら、手をおでこ、頬へと動かし、マルグレーテの体調を確かめた。
氷のように冷たくなった手に触れたとき、ハリーはマルグレーテの手の中に手紙が入っていることに気がついた。

「マルグレーテ、これは?」

「あ、ハリーさん、ダメ!!見ないで!」

マルグレーテが制するのをものともせず、ハリーは手の中から手紙を引き抜いた。
そして、その手紙を見た途端、ハリーの顔にも緊張が走った。

「これは……!?」

「お願い。。。見ないで。。。」

マルグレーテの目から、ハラハラと涙が零れ落ちた。

「マルグレーテ…」

ハリーは力強くマルグレーテを抱き締めた。
決して自分のもとからマルグレーテを離さないように。力一杯マルグレーテを抱き締めた。


そう。
マルグレーテのもとに届いた一通の手紙。

それは……

”ナルル王国のシステムの復旧と船の出港日を告げる手紙”だった。


その手紙に記されていたのは、
ナルル王国行きの船が出るのは、5日後の1日の昼すぎ。
この国から持ち出せるのは、入国時に持ってきたものとごくわずかな荷物。

そして、

何人もこの国に残ることは出来ず、必ず出国する必要があること。。。

このような内容だった。

”この国に残ることは出来ない。”

それは、ハリーとの別れを暗に示していた。



ハリーはその夜、ずっとマルグレーテのそばにいた。
マルグレーテの頭を撫で、頬を撫で、手を握りしめた。
マルグレーテが少しでも落ち着くように。
少しでもゆっくり眠れるように。。。

しばらくして、小さな寝息をたてながら、マルグレーテは眠りについた。


ハリーは寝顔を眺めながら、考えていた。

自分のしたことは間違えていたのではないか。

自分がマルグレーテに声をかけなければ。

自分がマルグレーテにやさしくしなければ。

自分がマルグレーテを好きにならなければ。

自分が!
……マルグレーテに気持ちを打ち明けなければ。。。


「マルグレーテ…。ごめんな。」

「ハリーさんが謝ることなんてないのよ。」

「!?起きてたのか。」

「うん。今起きました。あの…
さっきは取り乱してごめんなさい。」

「いや。当然だろ。しかし、正直忘れていたよ。
マルグレーテがいつかここから旅立たなければいけないことなんてさ。」

「ふふっ。私もです。ハリーさんとの毎日が楽しすぎて忘れてしまいました。」

「そうだな。」

「ねぇ、ハリーさん。謝らないでくださいね。ハリーさんは何も悪くないんです。」

「でも、俺が…」

「私、何も後悔していません。ハリーさんと出会えて、こうしてそばにいることが出来て、とても幸せでした。だから、謝らないでください。」

そう言いながらマルグレーテはまた、大きな目に涙を浮かべた。

「あと、5日しかないんですね。」

「マルグレーテ…。」

「ハリーさんの気持ちを受け止めたのは私です。だから、後悔なんてしていません。」

「…」

「なぁ、マルグレーテ。俺が…」

マルグレーテはハリーの口に手を当て、言葉を遮った。

「ねぇ、ハリーさん?残りの5日間、すべて私にくれませんか?私の心にハリーさんを刻んでおきたいんです。」

「マルグレーテ!」

「その続きは絶対に言ってはいけません。ご自分の誓いを破るのですか?
私は戦うハリーさんが好きです。私が愛した人をうそつきにしたくはありません。」

「マルグレーテ、何を…」

「ティルグ員は移住ができないのですよね。私、ハリーさんのそばにいたくて、棋士決定戦を受けようとしたことがあったのです。
でも、受付の方に止められました。ティルグ員は外に出ることができないから、仮の住民である私にはその権利がないって。」

「……」

「ハリーさんが夢を叶えるためには、ティルグ員でいつづけることが必要です。だから…
それ以上は言葉にしてはいけません。」

マルグレーテは、やつれた顔で、それでも気丈にそう答えた。


「わかった。残りの時間、全部やる。マルグレーテ、お前にやるよ。ずっと一緒にいよう。」

「ハリーさん。。。ありがとうございます。」

こうして、マルグレーテはハリーとの残り時間を過ごした。
とうとう訪れたナルル王国システムの復旧の知らせ。
しかし、素直に喜べないマルグレーテは……。

【続く】
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