ナルル王国&ククリア王国のプレイ日記・創作のためのブログです♪
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episode2 ~ Their love are one sided(3) 出会い ~
episode2、第3話です。

前書きのネタが段々なくなってきましたよっと。

そろそろ、「主役はまだか~」という声が聞こえてきそうですが、主役はマルグレーテさんですからね~。
そこんとこよろしくお願いします。

さて、そろそろ行きましょうか。

それでは、続きからお願いいたします。





翌朝、マルグレーテは少し寝坊ぎみに目を覚ました。
昨日、布団に入りながら物思いに耽っていたのがよくなかったらしい。

とにかく身支度と朝食を済ませると、外へ出てみた。
朝の喧騒はすでに済んだ後らしく、シンザー区は静まり返っていた。

「よかった。まだ、どうやって笑ったらいいかわからなかったから。」

みんなに会えなくて、よかった。。。

そんなことを考えながら、今日は国の北側に向かって歩を進めた。
途中、職場であるロークエルグが見えたが、今日はスルーすることに決めた。
分岐点を左に曲がると、右側に岩壁がそびえ立った。
そのまま歩を進め、気がつくと岩壁の上に立つ教会の前にたどり着いた。

「誰もいない。
ここなら、ゆっくりできるかしら。」

マルグレーテは、ベンチに腰を下ろした。

「はぁ。
やっぱり辛いみたいですね、私。
笑うのが少しだけ辛いです。
どうしたんですか、マルグレーテ。
あなたはこんなに弱くなかったはず。。。」

「ハリーさん。。。」

崖の下から吹く、湿り気の帯びた春の風がマルグレーテの頬にできた一筋の涙をやさしく撫でていた。


それから数日間、マルグレーテはなるべく人と会わない生活を続けていた。
話しかけられる機会はたくさんあったが、そのたびに「ありがとう」と微笑むだけに留めた。
交遊関係を広げるだけの気力はまだ、彼女にはなかった。

そのように過ごしていたある日、いつもより早く自宅を出て、シンザー通りに向かうところで一人の男性に出会った。

「おはよう」
と、その男性は聞こえるか聞こえないかくらいの声で、そう言葉を発した。
抑揚のない、だけどよく響く低い声だった。
その男性は、遠目に見てもマルグレーテよりかなり背が高かった。
褐色の肌に黒い髪に黒い瞳。それが、水色のティルグ服によく似合っていた。

「…おはようございます。」

マルグレーテは怪訝そうな顔でその男性を見つめた。

「調子はどうだ。」

その男は気にしない様子でマルグレーテに話しかけた。

マルグレーテが、相手にすまいと歩き出そうとしたら、ふいに男が手を伸ばしてきた。

「ほら。」

その男性は、焼きたてのロツパンを差し出した。

「食わないと、力、出ないぞ。ほら。」

無理やり手渡され、もて余したのでそこで一口ちぎって口に入れてみた。
その瞬間、パンの温かさと甘さが口の中に広がった。


「…おいしい」

マルグレーテは小さな声で呟いた。

「あ、あの…」

お礼を言おうと視線を上げると、すでにその男性の姿は見えなくなっていた。

「行ってしまった。せっかちな方なのかしら…。
お礼を申し上げたかったのに。」


また、会えるかしら。
そう思いながら、マルグレーテは来た道を引き返した。
突然の出来事に、胸がいっぱいになった。


次の日、昨日と同じ時間にマルグレーテはシンザー通りに出てみた。
そわそわとその場で立ち尽くしていると、昨日の男性が現れた。

「あ、あの…」

マルグレーテは思いきって声をかけてみた。

「ん?」

昨日の男はマルグレーテを見ても、表情を変えず、ずっとマルグレーテを見つめてきた。

「あ、あの。おはようございます。き、昨日はごちそうさまでした。」

そう言われ、ようやく男が少し、反応した。

「とてもおいしかったです。」

「そうか。じゃあ。。。」

と言って、袋からパイを取り出した。

「フルーツパイ。うまいぞ。」

マルグレーテはまた呆気にとられて、その男の顔をまじまじと見た。
男の目はどこまでも真面目だった。

「ほら。」

また、無理やり手渡された。
戸惑いながらも受け取ったパイを一口、口に入れてみた。

「…おいしい。。。」

「だろ?」

そこで初めて男が微笑んだ。

「はい。温かくて、やさしい味がします。」

「うまいものを食べると元気になる。…無理に笑う必要はない。うまいものを食べたときに、自然に出る笑顔を信じていればいいんだ。誰にだって、辛いことはある。無理なんて、しなくていいんだ。」

その言葉にマルグレーテは感動したらしい。気付くと、涙が目に溢れていた。
しかし、こないだ流したものとは違う、温かくて、やさしい涙だった。
そう、さっき食べたフルーツパイのような。。。

「大丈夫か?」

男が発した言葉に、マルグレーテははっと意識を取り戻した。

「あ、は、はい。大丈夫です。あの、本当にありがとうございます。」

「気にするな。」

「あの。そういえば名前をまだ申し上げてなかったですよね。私、マルグレーテ・シェランと申します。この間移住してきたばかりで。…あの、あなたのお名前はなんとおっしゃるのですか?」

NALULU_blog_007ジョナサン。ジョナサン・ストークスだ。」

「ジョナサンさん、ですね。本当に、ありがとうございました。」

「あまり、思い詰めるな。じゃあ、また。」

「はい。」

そう言うと、ジョナサンはその場を立ち去った。

これがマルグレーテとジョナサンの出会いだった。



次の日から、マルグレーテは少しずつ人と話すことを始めた。
まずは、近所の人に話しかけることから始めた。
皆、移住者であるマルグレーテには興味があったらしく、快く会話に応じてくれた。
そして、知人とともに、ロークエルグで仕事をすることもできた。
こうやってナルルの人たちと打ち解けるに従って、少しずつではあるが、ハリーのことを考える時間が減ってきていた。


◆ジョナサン視点

「おっす、ジョナサン。今日はゆっくりだね。いつも真っ先に訓練に来るのに。」

アクアス・ティルグに着くと同時に、チームメイトがニヤニヤしながら話し掛けてきた。

「別に。俺だって遅れるとき位はある。」

「またまた。見ましたよ、ジョナサンさん。あの!噂の薄幸の美少女に話し掛けていたじゃありませんか。」

「…気持ち悪い言い方をするな。別に、食事を分けていただけだ。あんなに細くて青白い顔をしていたら、気になるだろう。」

「き・に・な・る!気になっちゃったんだねぇ。ジョナサン。美人さんだもんねぇ、彼女。ええと、マル…なんて言ったっけ?」

「マルグレーテ・シェランだろ。」

「そう!マルグレーテちゃん!美人だよなぁ。なんか、こう、影のある感じがさ!」

「そんなに好きなら、付き合えばいいだろう?」

「いや。僕には愛する彼女がいるからね。そこは、君に譲るよ。」

…そこで素に戻るなよ、お前。。。

「……シェランさんにも、好きな男がいるようだったぞ。こないだ、教会前で見かけたとき、何か男の名前を呟いていたし。」

…そして、涙を流していたが。。。

「それに、お前も知っている通り、俺にも恋人はいる。」

「…朝詣りする女の子たちもだけどな。そのために、朝早くから彼女の家に避難、か。まったく。さすがは、モテ王だよ。」

「別に。好きでなっているわけではない。」

「はいはい。まぁ、お前は誰にでもやさしいからな。…その気がないなら、あまり深入りするなよ。」

「あぁ。わかっている。」

「なら、いいけどな。おっと、時間だ。またな。」

チームメイトはその場を立ち去った。

…マルグレーテ・シェランか。。。
なぁ、なんで君は一人で泣いている?どうして殻を被っている?なぁ、どうして??
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